「最近、よく水を飲むようになった…」「トイレに行く回数が増えた気がする…」そんな小さな変化に気付いたら、それは腎臓病のサインかもしれません。
猫にとって腎臓病はとても身近な病気で、特に高齢になるほど発症リスクが高まります。腎臓は体の老廃物を排出したり、体内のバランスを整える大切な臓器ですが、一度悪くなると元に戻すのが難しいのが特徴です。
大切な家族である愛猫が、いつまでも元気に長生きできるように、今回の記事では腎臓病の原因や症状、治療、そしておうちでできるサポートなどについて解説します。
猫の腎臓病の症状チェック

腎臓病は、初期症状が分かりにくいのが特徴です。次のような変化が見られたら注意しましょう。
水をたくさん飲むようになった
今までよりも水を飲む量が増えた場合、腎臓が尿を濃縮できなくなっている可能性があります。
尿の量や色の変化
尿の量が多くなったり、色が薄くなったりするのは腎臓病のサインです。逆に、尿の回数が減ることもあります。
食欲の低下と体重減少
食欲が落ちて痩せてきたら要注意です。腎臓がうまく働かず、体に栄養が行き渡らないことがあります。
嘔吐や元気のなさ
腎臓が老廃物を処理できなくなると、吐き気やだるさが出やすくなります。活動量が減るのも特徴です。
毛づやの悪化
毛並みがパサついたりツヤがなくなったりするのも、腎臓病の猫に見られる変化のひとつです。
これらの症状にひとつでも当てはまる場合は、早めに動物病院での検査をおすすめします。血液検査や尿検査で、腎臓の状態を確認できます。
猫の腎臓病の主な原因

続いて、猫の腎臓病の主な原因について解説します。
加齢による腎機能の低下
猫は年齢を重ねると腎臓の細胞が少しずつ傷み、ろ過機能が低下していきます。特に10歳以上の高齢猫では、この加齢性の腎臓病が多く見られます。
食生活や水分不足
リンや塩分を多く含む食事は腎臓に負担をかけます。また、水をあまり飲まない猫は尿が濃くなり、腎臓へのダメージにつながりやすいです。
感染や炎症
細菌感染やウイルスによる炎症が腎臓に影響し、腎臓病を引き起こす場合もあります。特に尿路感染症が長引くと、腎臓まで影響が及ぶことがあります。
遺伝的な要因
一部の猫種(例:ペルシャ、アビシニアンなど)は遺伝的に腎臓病を起こしやすいことが知られています。先天的に腎臓の構造や働きに異常がある場合もあります。
その他の病気や要因
高血圧や心臓病、糖尿病なども腎臓への負担につながります。また、薬剤の長期使用や中毒(ユリ中毒など)が腎臓に障害を与えることもあります。
猫の腎臓病の治療とケア

猫の腎臓病は進行性のため、残念ながら完治は難しい病気です。しかし、適切な治療とケアで進行を遅らせ、愛猫の生活の質を守ることは可能です。
療法食による食事管理
猫の腎臓病で最も大切なのが、食事による管理です。療法食は「薬」と同じくらい大切な治療の一部。
たんぱく質・リン・ナトリウムを制限し、腎臓に負担をかけないフードを与えましょう。
水分補給の工夫
腎臓病の猫にとって、水分をしっかり摂ることはとても大切です。新鮮な水を複数置いたり、自動給水器を使ったりして、水を飲みやすくしてあげましょう。
尿を薄くして老廃物を体外に出しやすくすることで、腎臓の負担を減らせます。
サプリメントの活用
腎臓病の猫にとって、療法食と並んで有効なのがサプリメントによるサポートです。腎臓を守る栄養素や、体内の老廃物を減らす働きを持つサプリメントを取り入れてあげましょう。
サプリメントは薬のように直接治すものではありませんが、腎臓の負担を減らし、健康を維持するための力になります。
猫の腎臓病におすすめのサプリメント

最後に、猫の腎臓病におすすめのサプリメントについて解説します。
ウロアクトプラス

ウロアクトプラスは、抗酸化成分や腎臓サポート成分を配合。腎臓の負担を和らげ、健康維持を助けます。毎日のケアに取り入れやすい総合的な腎臓サプリです。
URL:ウロアクトプラス
カリナールコンボ

カリナールコンボは、活性炭が老廃物を吸着し、オリゴ糖が腸内環境を整えるサプリメント。粉末タイプで、フードに混ぜやすいのも特徴です。
URL:カリナールコンボ
アゾディル

アゾディルは、腸内の善玉菌を活性化し、尿毒素を分解して体外へ排出する働きをサポート。慢性腎臓病の進行を緩やかにする目的で広く使われています。
URL:アゾディル
まとめ
猫の腎臓病は完治が難しい病気ですが、飼い主さんの取り組み次第で猫の生活の質を大きく変えられます。「水をよく飲む」「痩せてきた」などのサインを見逃さず、早めに動物病院で検査を受けることが第一歩です。
そのうえで、療法食やサプリメントを上手に取り入れ、できることから少しずつケアを始めていきましょう。
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